この記事では、計画の要点(記述)の構造編(屋根)を公開します。過去問で出題された基本的なものだけでなく、出題される可能性が高い問題も考えたのでぜひ活用してみてください!
問題の解答(A)は、クリック(タップ)すると表示できるようにしました。暗記に活用し、何回も繰り返し学習してみてください!
Vol.1-構造編(躯体)、Vol.2-構造編(耐震)、Vol.3-構造編(基礎)についてまとめました。下記の記事もぜひご覧になって下さい!
≫【2024年最新】計画の要点(記述)対策/構造編 Vol.1(躯体) 一級建築士製図試験はこちらから
≫【2024年最新】計画の要点(記述)対策/構造編 Vol.2(耐震) 一級建築士製図試験はこちらから
≫【2024年最新】計画の要点(記述)対策/構造編 Vol.3(基礎) 一級建築士製図試験はこちらから
勾配屋根
Q.勾配屋根の断面がわかる図やイラスト等を【イメージ図記入欄】に示したうえで、考慮したことを記述する。
①勾配屋根の形状を活かした室内空間とするためのポイント
A.
- 東西に下る勾配屋根の形状に合わせた勾配天井とし、ハイサイドライトを計画することで、明るく開放的な広がりを持たせ、利用者がくつろげる空間となるようにした。
②構造計画上のポイント(柱、大梁、小梁等の主要な部材寸法等)
A.
- 屋根勾配を3/10とすることで、水上側でも過度な長柱としない計画とした。
- 短柱は、長柱に比べて剛性が高く、負担せん断力も大きくなり、脆性破壊の危険性が増すことから、せん断補強筋を密に配筋した。
③省エネルギー及び二酸化炭素排出量削減のためのポイント
A.
- 開閉できるハイサイドライトを設けることで、自然通風・自然換気に配慮し、上部の空気が暖められ、開口から排出されるのに伴って、重力換気を促進し、快適性を向上させた。
- 太陽光発電パネルを設けることで、太陽光を電力に変換することができ、電力消費量削減につながり、省エネルギーとなるように計画した。
イメージ図
A.


「軒の出:1m」で計画すれば、建築面積に含まれないから、オススメだよ!
Q.偶数スパンの場合において、考慮したこと
A.
- 勾配屋根は、RC躯体で計画し、同一構造によるシンプルな架構とした。
- 棟と柱(大梁)の位置を合わせ、応力の伝達がシンプルな架構とすることで、構造部全体の安全性を高められるようにした。

Q.奇数スパンの場合において、考慮したこと
A.
- 棟の位置をスパンの中央としたことから、大梁は水平力の伝達に配慮し、屈折梁を避け、水平梁とし、梁上に山形形状の「梁フカシ」を施した。
- 棟部には、屋根スラブの剛性の確保のため、「小梁」を配置した。

車寄せ
Q.車寄せについて考慮したこと
A.
- 車寄せは、耐震性に配慮し、鉄骨による吊り構造の庇を計画した。
- 庇を構成する部材は、建築物への負担を小さくするため、軽量な鉄骨造とした。
- 梁部材は、H-250×125とし、自重による垂れ下がりや風によるあおり防止の目的で、100φ程度の吊り材による吊り構造とした。
- 地震力は全てRC造の本体に負担させるため、水平ブレースを設けて、水平力を伝達させる計画とした。


「車寄せ」は、平成27年の「市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅」で出題されたよ!
今後、計画の要点(記述)として出題される可能性があるため、準備しておこう!
屋上庭園
Q.屋上庭園(植栽部分及びデッキ部分)における断面の構造計画(梁断面、スラブ位置・厚さを決定したときの考え方、バリアフリーの考え方及び防水の考え方)について考慮したこと
梁断面、スラブ位置・厚さを決定したときの考え方
A.
- 大梁:400×1,000、小梁:300×600で計画した。
- スラブ厚を200mmで計画し、水平力が伝達しやすくなるように「植栽部分」と「デッキ部分」のスラブ高さに合わせた。
バリアフリーの考え方
A.
- 「屋内床レベル」と「デッキ部分のレベル」を同レベルとするためにスラブを200mm下げ、「乾式浮き床工法」を採用した。
防水の考え方
A.
- 植栽部分やデッキ部分の下になるため、耐用年数に優れる「アスファルト防水」を採用した。
- 緑化部分においては、積載荷重に配慮して「軽量な人工土壌」を採用した。
イメージ図
A.

「乾式浮き床工法」とは?
- 屋上に施工した防水層の上に直接設置が可能な「二重床システム」のこと
- スタンド設置は、ビスを使用しないため、防水層に穴をあけず直接施工ができる
- スタンドの構造はねじ式で『自由な高さ調整』が可能であるため、屋上と室内とのバリアフリー化が可能
「乾式浮き床工法」のイメージ
事業内容 – 乾式浮床仕上げ工法 PFシステム / 日新特殊建設株式会社
Exp.J(エキスパンションジョイント)
Q.二つの建築物の接続部分の構造計画について考慮したこと
A.
- 接続部までの持ち出し長さを2m以下とし、片持ちのキャンティレバー方式のExp.Jとした。
- スラブ厚さを200mmとし、柱から延長する位置に400mm×700mmの片持ちの大梁を設け、先端部は300mm×600mmの小梁で接合する構造計画とした。
- 地震を考慮して、建築物相互の接続部分は、60mm以上のクリアランスを確保する計画とした。


「Exp.J」は、平成27年の「市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅」で出題されたよ!
今後、計画の要点(記述)として出題される可能性があるため、準備しておこう!
免震装置
Q.免震装置について考慮したこと
A.
- 地震発生時に変形に対応できるように水平方向のクリアランスは、600mm程度設けた。
- クリアランスに人や物が落下しないように「せり上がり式Exp.Jカバー」を設けて、クリアランスを塞ぐ措置を行った。
- アイソレータは、地震揺れが伝わらないように「高減衰型積層アイソレータ」を計画した。

「高減衰型積層アイソレータ」とは?
- 積層ゴムアイソレータに「減衰機能」も持たせたもの
- 建物荷重を支持し、地震時には水平方向に変形することで、の建物への伝達を軽減する役割を担う
「積層ゴムアイソレータ」のイメージ
積層ゴムアイソレータ 低弾性シリーズ | 倉敷化工株式会社産機製品サイト

ぜひこの記事を活用して、何回も繰り返し学習しよう!
下記に「計画の要点(記述)対策」のまとめ記事を載せます。他の記述対策もしてみてください!
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