この記事では、一級建築士学科試験の受験生の方々が効率的に「建物事例」を学習できるように過去に出題されたことのある西洋の歴史的建造物事例VOL.2を写真付きで“建物概要” “特徴” “過去門”の項目でまとめています。
記事を読むメリット
- 写真付きで“西洋の歴史的建造物事例”を見ることができる!
- それぞれの建物の特徴をつかむことができる!
- 出題された過去問を解くことができる!
ひよこ君
西洋の歴史的建造物をまとめてるよ!暗記したい方は、ぜひブックマークして、繰り返し学習してみてね!
西洋の歴史的建造物9選
大英博物館
建築概要
- 所在地:ロンドン(イギリス)
- 設計者:ノーマン・フォスターなど
特徴
- 収蔵数は約800万点といわれ、世界最大規模のコレクションを誇る「博物館」である。
- 正面ファサード部分は、ギリシャ神殿で用いられている羊の角のような「イオニア式の円柱」が設けられている。
- 2000年に整備された“グランド・コート”は無柱のガラス屋根で計画されており、自然光が差し込む「通路兼中庭空間」となっている。
過去問(令和2年:No.3 )
Q. 大英博物館(イギリス、1824-47年)は、考古学の成果に基づく古代ギリシアや古代ローマ建築の研究及び正確な理解を通じ、その造形原理の復興を試みた新古典主義を背景としている。
A. ○(正しい)
テンピエット
建築概要
- 所在地:ローマ(イタリア)
- 設計者:ドナト・ブラマンテ
特徴
- サン・ピエトロ・イン・モントリオ教会の中庭に建てられた“円形の記念礼拝堂”である。
- 直径約8m・上下2層の集中式円形堂で、“シンメトリー”や“円形平面”など「ルネサンス建築」の要素が詰まっている。
- 古典建築(ギリシャやローマ建築)のオーダーとドームで構成されており、装飾を排除している。
過去問(平成12年:No.25)
Q. ローマのテンピエットは、ルネサンス建築である。
A. ○(正しい)
ノートル・ダム大聖堂
建築概要
- 所在地:パリ(フランス)
- 設計者:司教モーリス・ド・シュリーなど
特徴
- 100年以上もの工事を経て完成しており、フランスのパリ中心部であるシテ島に建設された“キリスト教の聖堂”である。
- 尖頭アーチが並び、“ステンドグラスのバラ窓”や“ヴォールト天井”といった特徴がある「ゴシック建築」である。
- ノートルダム(notre「私たちの」-dame「婦人」)という言葉はキリスト教の聖母マリアを指しており、「ノートルダム大聖堂」は聖母マリアに捧げられた聖堂である。
過去問(平成19年:No.24 )
Q. サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)は、双塔形式の正面にバラ窓のある初期ゴシック建築である。
A. ✕(誤り)「サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)」→「ノートル・ダム大聖堂」
ハギア・ソフィア
建築概要
- 所在地:イスタンブール(トルコ)
- 設計者:ミレトスのイシドロス / トラレスのアンテミオス
特徴
- バシリカ様式をベースとし、上部には巨大なドームをかけた「大規模な石造建築」である。
- 直径約31mの中央の大ドームは、その東西にある2つの半ドームと南北にある4つの巨大なバットレスで支えられている。
- ドームやモザイク画を特色とする「ビザンチン様式」の最高傑作といわれている。
過去問(令和4年:No.3、平成28年:No.3)
Q. フィレンツェ大聖堂(フィレンツェ)は、直径約31mの中央の大ドームは、その東西にある2つの半ドームと南北にある4つの巨大なバットレスで支えられている。
A. ✕(誤り)「フィレンツェ大聖堂(フィレンツェ)」→「ハギア・ソフィア大聖堂(トルコ)」
Q. ハギア・ソフィア大聖堂(トルコ)は、バシリカ形式とドーム集中形式とを融合させた平面をもち、巨大なドーム構造によって内部に広大な空間を作り出したビザンチン様式の建築物である。
A. ○(正しい)
パルテノン神殿
建築概要
- 所在地:アテネ(ギリシャ)
- 設計者:イクティノス / カリクラテスなど
特徴
- シンプルで厳格な美学が特徴である「ドリス式」の神殿建築である。
- 円柱中間部から上部にかけて徐々に細くした形状の柱“エンタシス”を採用しており、直線の錯覚を生み「神殿の壮麗さ」を高めている。
- 柱の配置や寸法等は古代ギリシャ建築の黄金比率(1:1.618)で設計されており、視覚的に安定した美観を与える。
過去問(平成27年:No.7)
Q. パルテノン神殿(アテネ)は、エンタシスのある柱をもつドリス式の神殿建築である。
A. ○(正しい)
パンテオン
建築概要
- 所在地:ローマ(イタリア)
- 設計者:マルクス・ウィプサニウス・アグリッパ / ダマスカスのアポロドーロス
特徴
- 「パンテオン」 とは、“パン(すべての)” と “テオン(神)” の二つの言葉が合わさっており、様々な種類の神や宗派の壁を越えて全ての神を祀るために建てられた神殿といわれている。
- 基礎に“ローマン・コンクリート(古代コンクリート)”が使用されている。
- 6層構造になっており、上層へ行くほど軽い建材を使用している。
- 幅・高さ共に約43mの「ドーム構造」を採用し、天井中央に直径9mの穴“オクルス(目)”が設けられている。
過去問(令和4年:No.3)
Q. パンテオン(ローマ、2世紀)は、直径約43mのドームは、コンクリートやレンガを用い、上方へいくほどドームの厚さが薄くなっている。
A. ○(正しい)
ピサ大聖堂
建築概要
- 所在地:ピサ(イタリア)
- 設計者:ブスケット
特徴
- ピサのドゥオモ広場で建てられている中で最も古い建造物で「ロマネスク様式」のキリスト教の聖堂である。
- 外観は左右対称性を持ち、半円アーチの形状やモジュール(基準寸法)によって、非常に整然とした印象を与える。
- 聖堂内内部の広間は真上から見てラテン十字型(縦長の十字)の形状とする“バシリカ様式”が採用されている。
過去問(平成23年:No.2)
Q. ピサ大聖堂は、ラテン十字形のプランをもち、会堂部は五廊式、袖廊部は三廊式、交差部に楕円形のドームをもつイタリアのロマネスク建築である。
A. ○(正しい)
フィレンツェ大聖堂
建築概要
- 所在地:フィレンツェ(イタリア)
- 設計者:アルノルフォ・ディ・カンビオ / フィリッポ・ブルネレスキ
特徴
- 世界最大級の石積みドームが特徴的な聖堂で、フィレンツェのシンボルとなっている。
- 建物の主軸は東西に通り、西に“八角形の洗礼堂”、東にラテン十字の平面をもつ“大聖堂”が並び、両者の正面玄関が正対する配置構成である。
- 外装はピンクや緑の大理石により幾何学模様で装飾され、クーポラとランターンは「初期ルネサンス様式」、ファサードは「ネオ・ゴシック様式」で計画されている。
過去問(平成28年:No.3)
Q. ピサ大聖堂は、世界最大級の石積ドームをもち、外装はピンクや緑の大理石により幾何学模様で装飾され、クーポラとランターンは初期ルネサンス様式、ファサードはネオ・ゴシック様式の建築物である。
A. ✕(誤り)「ピサ大聖堂」→「フィレンツェ大聖堂(イタリア)」
ミラノ大聖堂
建築概要
- 所在地:ミラノ(イタリア)
- 設計者:ドナト・ブラマンテなど
特徴
- 建物を支えるフライング・バットレス(飛梁)、135本の尖塔の外観が印象的な「ゴシック様式」の教会である。
- 内部では“そびえ立つアーチ型天井”、“精巧な石の彫刻”、そして世界的に有名な“ステンドグラス”を見ることができる。
- は“モザイク”、“華やかな彫像”、“フレスコ画”など、数々の有名な芸術作品が収蔵されている。
過去問(平成23年:No.1)
Q. ミラノ大聖堂(ミラノ)は、多数の小尖塔の外観を特徴とした、ゴシック建築の代表的な建築物である。
A. ○(正しい)
ひよこ君
以上で、事例の紹介は終わりだよ。
下記に建物事例のまとめ記事を載せておくよ!ぜひ他の事例もチェックしてみて!
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