建築巡りをしようと考えている方で「青森県で有名建築家が設計した建築物って何があるのだろう?」と疑問に思う方がいると思います。
青森県には有名建築家が設計した名建築物がたくさんあります。そこで一級建築士である私が実際に訪れてみて、印象に残った建築物をピックアップしました!
この記事では「青森県内のおすすめ建築物16選」をまとめて解説しています。有名建築家の作品だけでなく、組織設計事務所が設計した公共施設も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
この記事を読むメリット
- 青森県内のおすすめ建築物を知ることができる!
- 建築物の“所在地”や“設計者”などを知ることができる!
- おすすめ建築物の写真を見ることができる!
今回紹介する建築物で“googlemapの地図情報”と“館内撮影が可能なのか”を示しているので、ぜひ訪れる時の参考にして下さい!
青森県内のおすすめ建築物16選
青森市内のおすすめ建築物5選
青森県立美術館
“三内丸山縄文遺跡”の発掘現場から着想を得ている「美術館」であり、 展示室は発掘現場のように地面が幾何学的に切り込まれている。
周囲が公園に囲まれている敷地条件より、360度どこからでも美しく見えるように外観がデザインされている。
美術館の中心部分「アレコホール」は縦横21m・高さ19mの四層吹き抜けの巨大空間となっており、その迫力に圧倒される。
- 所在地 :青森市安田近野185
- 主要用途 :美術館
- 設 計 :青木淳建築計画事務所
- 竣 工 :2005 年
- 公式URL:https://www.aomori-museum.jp/
- 撮 影 :○(一般の方に限り撮影・利用が可能)
- 公 開 :△(私的利用に限る)
著作権の関係上、美術館内部の写真は当ブログでは掲載できないよ。
素晴らしい建物なので、ぜひ自分の目で確かめに行ってみてね!
国際芸術センター青森
周囲の起伏に富んだ自然環境に溶け込むように埋没させた「見えない建築」をテーマとしているアートセンター。
谷沿いに橋が架かるようにイメージされた直線型の“アトリエ棟”と“宿泊棟”、円形の屋外ステージ等を備えた馬蹄型の“展示棟”の3棟から構成されている。
トンネル状の「四季のアーケード」では、日光が差し込み、刻一刻と変化していく幻想的な空間を体験することができる。
- 所在地 :青森市合子山崎152−6
- 主要用途 :美術館、宿泊施設、集会場等
- 設 計 :安藤忠雄建築研究所
- 竣 工 :2001年
- 公式URL:https://acac-aomori.jp/
- 撮 影 :○(団体見学・視察の場合、申請書により申し込めます。)
縄文時遊館
縄文集落“三内丸山遺跡”のギャラリーや体験工房などが設けられており、当時の生活や文化を体感し、学ぶことができる「博物館」。
建物は広大な遺跡ゾーンの一角にあることから、建物全体を土と緑で覆うことで地形と馴染むよう計画されている。
年間を通じ安定した地熱や雨水といった“自然エネルギー”を活用することで、環境負荷低減に配慮している。
- 所在地 :青森市三内丸山305
- 主要用途 :博物館
- 設 計 :梓設計
- 竣 工 :2002年
- 公式URL:https://sannaimaruyama.pref.aomori.jp/
- 撮 影 :○
ねぶたの家 ワ・ラッセ
青森駅から徒歩一分という場所に立地しており“ねぶた祭り”にまつわる展示を見ることができる「文化施設」。
「ねぶたホール」を中心に1階にお囃子の練習やセミナーに利用可能な“交流学習室”。2階に“イベントホール”“情報コーナー”“多目的室”で構成されている。
建物を覆う幅30cm・高さ12mの赤色スクリーンルーバーは、内部空間における光量を調整するとともに建物に印象深い表情を与える。
- 所在地 :青森市安方1丁目1−1
- 主要用途 :公益・文化施設
- 設 計 :フランク・ラ・リヴィエレ
- 竣 工 :2010年
- 公式URL:https://www.nebuta.jp/warasse/
- 撮 影 :○
青森県観光物産館 アスパム
地上15階・高さ76.1mの観光物産館で、青森港の青い海公園に隣接し、“青森”の頭文字「A」の形をした三角形の外観が特徴的。
1階には青森のお土産店やレストラン、2階にはシアタールームや体験コーナーなどが充実しており、多くの観光客が訪れる。
13階にある「360度回廊式展望台」は青森市街だけでなく、下北・津軽・夏泊各半島、陸奥湾や八甲田山などの景色を一望できる。
- 所在地 :青森市安方1丁目1−40
- 主要用途 :観光施設
- 設 計 :日建設計
- 竣 工 :1986年
- 公式URL:https://www.aomori-kanko.or.jp/aspam/
- 撮 影 :○
弘前市内のおすすめ建築物6選
弘前れんが倉庫美術館
シードル製造工場として100年以上に及び弘前の街並みや風景を彩り続けた“吉野町煉瓦倉庫”を「美術館」として再生させた。
“記憶の継承”をコンセプトとし、外観をほぼ変えずに既存煉瓦壁を活かし、建物の記憶や歴史を継承する「延築」をしている。
古工場を彷彿とさせる「チタンの金属板屋根」は、時間の経過に伴う光の反射により様々な表情を見せ、弘前の風景を豊かに彩る。
- 所在地 :弘前市吉野町2−1
- 主要用途 :美術館
- 設 計 :Atelier Tsuyoshi Tane Architects(田根剛)
- 竣 工 :2020年
- 公式URL:https://www.hirosaki-moca.jp/
- 撮 影 :○(許可のある場所に限る)
青森銀行記念館
1879年に設立された国立銀行を移築させ「青森銀行記念館」として復活させた。
木造2階建てのルネサンス風建築でシンメトリーの外観が特徴的。柱等の木材は青森県産の「けやき」、建具は青森県産の「ひば」を使用している。
1階の営業室と客溜りに仕切り壁がなく、また2階の大会議室は約14m四方の空間に柱等の遮蔽物がない開放的な大空間を実現している。
- 所在地 :弘前市元長町26
- 主要用途 :歴史博物館
- 設 計 :堀江佐吉
- 竣 工 :1904年
- 再整備 :2021年
- 撮 影 :○
旧弘前市立図書館
昭和6年まで「市立図書館」として利用された建物で、木造3階建てのルネサンス様式を基調とし、左右に配した八角形の双塔が印象的。
洋風建築の外観であるが、漆喰塗りの外壁や寺院建築に見られる木鼻を用いるなど、所々に和風様式が取り入れられている。
建物全体に多くの開口部が配置することで明るい室内環境を実現している。
- 所在地 :弘前市下白銀町2−1 追手門広場内
- 主要用途 :歴史的風致形成建造物
- 設 計 :堀江佐吉
- 竣 工 :1906年
- 再整備 :1989年
- 撮 影 :○
スターバックスコーヒー 弘前公園前店
弘前城公園の目の前に立地しており、日本で2店舗目となる「登録有形文化財」の店舗である。
屋根は寺院や神社などに使用される“切妻破風”で、ヨーロッパで発達したハーフティンバー風の洋風建築技法を取り入れた「和洋折衷のデザイン」の外観が特徴的。
弘前公園を一望できる“控室”には建物の変遷写真を展示しており、歴史を感じながら飲食を楽しむことが出来る。
- 所在地 :弘前市上白銀町1−1
- 主要用途 :カフェ
- 設 計 :堀江彦三郎
- 竣 工 :1917年
- 再整備 :2015年
- 公式URL:https://store.starbucks.co.jp/detail-1302/
- 撮 影 :○
弘前市民会館
弘前のシンボルとして誕生し、音楽・舞台芸術の鑑賞・発表の場として広く市民に愛されている「文化施設」。
木目型枠のコンクリート打ち放しの外壁に一定のリズムをもった彫りの深い大小のスリット開口部が印象的な外観としている。
管理棟北側の“ステンドグラス”は市民会館会館50周年で設置され、独特の色彩や構成が美しい内部空間を構成している。
- 所在地 :弘前市下白銀町1−6 弘前公園内
- 主要用途 :文化施設
- 設 計 :前川國男
- 竣 工 :1964年
- 撮 影 :△(緞帳の写真撮影は禁止)
日本基督教団 弘前教会
ゴシック風の双塔形式で、重厚な木造2階建てを白のオイルペイントで仕上げた外観が特徴的な「教会」。
内部空間は“和洋折衷”が特徴的であり、1階後部はふすまで仕切られ、2階は30畳の和室となっている。
夜間には教会正面と両サイドの塔屋を電球色のLED投光器で照らし出すことにより、建物の魅力をいかした景観を創出する。
- 所在地 :弘前市元寺町48
- 主要用途 :教会
- 設 計 :櫻庭駒五郎
- 竣 工 :1906年
- 公式URL:https://hirosakichurch.sakura.ne.jp/
- 撮 影 :○(営業時間外、職員不在、教会行事、冠婚葬祭時は見学不可)
十和田市内のおすすめ建築物4選
市民交流プラザ トワーレ
“中央公民館”“老人福祉センター”“ふれあい会館”“総合福祉センター”など、4つの既存施設を統合して計画された「公共施設」。
切妻屋根の家型が連なる外観が特徴的で、建築物の高さは周囲の建物と馴染むように家のような小さいスケール感で設計されている。
ファサードは隈研吾氏の建築でよくみられる「木ルーバー」で覆われ、柔らかく温かみのある印象にしている。
内部空間は路地のようになっており、各所に市民活動のための諸室が散りばめられている。
- 所在地 :十和田市稲生町18−33
- 主要用途 :公共施設
- 設 計 :隈研吾建築都市設計事務所
- 竣 工 :2014年
- 公式URL:https://www.city.towada.lg.jp/shisei/shisetsu/toware.html
- 撮 影 :○
十和田市教育プラザ
教育プラザは“図書館機能”と“教育研修センター”の機能を併せ持った十和田市の「公共施設」。
安藤忠雄氏の建築でよくみられる“コンクリート打放し”の外壁が特徴的である。
ガラスにおおわれたサンルーム空間を4カ所配置しており、明るく開放的な空間となっている。
中庭の中央部分に樹齢100年の桜の樹が2本あり、来館者は自然を感じながら読書や勉強に励むことができる。
- 所在地 :十和田市西十三番町2−18
- 主要用途 :図書館・教育研修センター
- 設 計 :安藤忠雄建築研究所
- 竣 工 :2015 年
- 公式URL:https://www.towada.library.ne.jp/
- 撮 影 :○(職員に承諾必要)
十和田市現代美術館
個々の展示空間を「アートのための家」として独立させ、ガラスの廊下で繋ぐことにより、それぞれの展示作品にあわせた建築空間を実現している。
展示スペースは様々な方向に向かって大きな開口を持っており、アート作品がまちに対して展示されているかのような開放的な構成となっている。
十和田市現代美術館に隣接する「cube/キューブ」はカフェ&ショップとなっており、地元産のおいしい料理を味わうことができる。
- 所在地 :十和田市西二番町10−9
- 主要用途 :美術館
- 設 計 :西沢立衛
- 竣 工 :2008年
- 公式URL:https://towadaartcenter.com/
- 撮 影 :○(フラッシュや音楽・効果音等は禁止)
十和田市地域交流センター(とわふる)
“アートのまちのリビング”をコンセプトにアートと地域交流を融合させた「交流施設」である。
中庭を取り囲むようにL字型建物に“ギャラリー”や“多目的室”、“カフェ”などが配置されている。
中庭に設けられた高さ12・5mの白壁には、四角い開口が設けられており、額縁のように周囲の風景を効果的に切り取る。
- 所在地 :十和田市稲生町16−1
- 主要用途 :交流施設
- 設 計 :藤本壮介建築設計事務所
- 竣 工 :2022年
- 公式URL:https://www.city.towada.lg.jp/shisei/shisetsu/chiikikouryusenta.html
- 撮 影 :○
八戸市内のおすすめ建築物1選
八戸まちなか広場 マチニワ
マチニワは街なかの庭のような役割を担うことから“開放性”と“冬季間の利便性”の両立を図る「公共施設」。
計画コンセプト「サードプレイス(居場所)の創出」のため、鉄やコンクリートの建物ではなく、緑・水・光などの自然を感じられる温かみのある空間としている。
青森県産のアカマツを用い、南部地域の伝統紋様の南部菱刺し、伝統織物である南部裂織りをモチーフとした「菱刺木架構」を計画している。
- 所在地 :八戸市三日町21−1
- 主要用途 :広場
- 設 計 :INA新建築研究所東日本支社
- 竣 工 :2018年
- 公式URL:https://machiniwa8.jp/
- 撮 影 :○
以上で、青森県におけるおすすめ建築物の紹介は終わりだよ。
最後まで見てくれてありがとう!
自分が紹介した建築物の他にも、素敵な建築物が青森県にはあるので、ぜひ訪れてみてね~!
↓下記の記事では、新潟県のおすすめ建築物16選を紹介しています!ぜひご覧ください。
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