この記事では、計画の要点(記述)の構造編(躯体)を公開します。過去問で出題された基本的なものだけでなく、出題される可能性が高い問題も考えたのでぜひ活用してみてください!
問題の解答(A)は、クリック(タップ)すると表示できるようにしました。暗記に活用し、何回も繰り返し学習してみてください!
また令和5年度一級建築士試験の「計画の要点(記述)」について、下記の記事でまとめているので、ぜひご覧下さい!
≫【合格者の「計画の要点(記述)」公開&解説! 令和5年度一級建築士製図試験「図書館」】はこちらから
構造種別
Q.建築物の「構造種別:RC造」で考慮したこと
A.
用途及び規模から、耐震性・耐火性・耐久性・遮音性・気密性に優れ、総合的に優れた構造体であり、経済性にも配慮して「鉄筋コンクリート造(RC造)」を採用した。
架構形式
Q.建築物の「架構形式:純ラーメン架構」で考慮したこと
A.
架構形式については、平面計画の自由度が高く、開放的な空間構成を計画しやすいことや将来の間仕切り変更などの可変性及び靭性にも優れた純ラーメン架構とした。
Q.建築物の「架構形式:耐力壁付きラーメン架構」で考慮したこと
A.
柔軟性がある計画とするためにラーメン架構を基本とし、耐力壁を適所に配置することで、耐震性に配慮した計画とした。
「純ラーメン架構」と「耐力壁付きラーメン架構」の違いは?
- 「純ラーメン架構」-ブレースや耐震壁がなく、柱と梁だけで外力に抵抗する架構。
- 「耐力壁付きラーメン架構」-ラーメン構造の面内に耐震壁を配置した架構。ラーメン構造部分が鉛直荷重を負担し、耐震壁が水平荷重(地震力等)を負担する。
スパン割り
Q.建築物の「スパン割り」で考慮したこと
A.
要求室の床面積との整合性や経済性を考慮して、柱一本当たりの負担面積が均等になるように○m×○mのスパン割りとした。
構造計画
Q.スラブについて考慮したこと
A.
- スラブは、水平剛性を確保するとともに、上下階の遮音性能に配慮し、厚さを200mmとし、クリープ変形が少なくなるようにダブル配筋とした。
- バス・トイレ等の水廻り部分は、配管等による段差をなくすため、スラブはFL-200mmとした。
「ダブル配筋」とは?
- ダブル配筋とは、「壁」又は「スラブ」内に鉄筋を2列に配置すること。
- 耐力を必要とするスラブなどに採用し、最近のスラブのほとんどがダブル配筋。
「ダブル配筋」のイメージ
田中設計 都市住宅設計ナビ / ダブル配筋
Q.小梁について考慮したこと
A.
- 水回り等の部分で、スラブをFL-200mmとした段差部分に小梁を配置することで、スラブに過度な負担がかからないようにした。
- 小梁を連続梁とすることにより、たわみが小さく、梁中央の応力を抑え、応力集中のない計画とした。
- 書庫等の積載荷重が大きくなる室の下部は、小梁の間隔を2.5m以下として考慮した。
Q.無柱空間とする構造計画について考慮したこと
A.
- 無柱空間を構成する大梁(14mスパン)については、異種構造とならないようPC梁を採用し、長期たわみやひび割れを抑制する計画とした。
- PC梁を受ける柱については、他の柱よりもサイズを上げ(800×800)、配筋量を増やすことで、耐震性や耐久性についても考慮した。
Q.吹き抜け部分の構造計画について考慮したこと
A.
- 地震時における水平力の分担において、偏りが生じることを避けるため、吹き抜け廻りのスラブの剛性を高くし、スラブ厚さは200mmとした。
- 隅部には局部的に応力が集中し、ひび割れが生じやすくなるため、補強筋を施した。
- 吹き抜け廻りの大梁は、弱軸方向(横方向)の強度を高めるため、梁幅を600mmと大きくした。
遮音計画
Q.上下階への遮音対策について工夫したこと
A. 上階への遮音
上階への遮音は、天井仕上げにロックウール吸音板を設けることで、対処した。
A. 下階への遮音
- 下階への遮音は、コンクリートスラブ厚を200mmとすることで、重量床衝撃音に対して対処し、床仕上げ材を遮音フローリングとすることで、軽量床衝撃音に対して対処した。
- 下階への振動及び騒音に対しては、平滑で適切な弾力性や緩衝性能を有し、強度のあるクッション材付きの鋼製支持脚による二重床とした。
Q.隣接する室への遮音対策について工夫したこと
A.
- 隣り合う室に音が漏れないように、厚さ200mmのコンクリート壁を採用することで、室間音圧レベル差が遮音等級D-50を確保できるように考慮した。
- 音の影響が少ないと考えられる「倉庫」や「便所等」を隣接させる計画とした。
- RC造の間仕切り壁を小屋裏まで達することで遮音性能を高めるとともに、壁仕上げに吸音性能の高い有効ボード(グラスウール充填)を採用した。
「室間音圧レベル差」とは?
- 二室間の遮音性能を示す数値
- 値の大きい方が、より遮音性能が良い。
- D-50:「ピアノ」などの大きい音は小さく聞こえるが、TVや一般的な会話はほとんど聞こえないレベル
※遮音等級D-50を確保していればOK!
ぜひこの記事を活用して、何回も繰り返し学習しよう!
下記に「計画の要点(記述)対策」のまとめ記事を載せます。他の記述対策もしてみてください!
最後に…おすすめの通信講座「Studying」
独学の方や金銭的に資格学校に通うことが難しい方に「Studying」がオススメです!
スマホやPCで動画講義が見れるので、隙間時間に学習できます!
無料講座もあるので、ぜひ下のリンクから試してみてください!
コメント