一級建築士試験の受験生で作図時間が早くならず、一式図を描き終えることができず「ランクⅣ」になってしまう受験生が非常に多いです。
私は最初、13時間かけるほど、作図が苦手でした。受験した3年間の中で、全てフリーハンドで作図したりと試行錯誤を繰り返しました。その結果、今回紹介する製図法が一番早く作図でき、平均で2時間15分、最短記録は1時間56分で書き上げることができるようになりました。
そこで今回、「最短2時間二刀流製図法(平行定規+フリーハンド)」を解説します。
「この記事を読むメリット」
- 2時間で描きあげる製図法を知ることができる!
- 平行定規で書く部分、フリーハンドで書く部分を知ることができる!
- 「早く作図するポイント」が分かる!
是非皆さんにこの製図法を試してほしいですが、この製図法は、下記の画像のような十分なエスキス(1/400検討)が出来ていないとできません。
そのため、下記のエスキスの仕方を紹介している記事を読んでからをオススメします!
≫【合格者のエスキス大公開! 令和5年度一級建築士製図試験「図書館」vol.1】はこちらから
≫【合格者のエスキス大公開! 令和5年度一級建築士製図試験「図書館」vol.2】はこちらから
私が受験した3年間で培ってきた製図法のノウハウや経験を凝縮しました。早く作図できるようになりたい方は、ぜひ最後まで読んでください!
- はじめに
- 面積表(0.5mm)-所要時間:約2分
- 寸法(0.5mm)-所要時間:約12分
- 平面図-壁芯、断面図-下書き線(0.5mm)-所要時間:約18分
- 柱(0.9mm)-所要時間:約5分
- 建具(0.9mm)-所要時間:約10分
- PS,EPS,DS(0.9mm)-所要時間:約3分
- 延焼ライン(0.5mm)-所要時間:約3分
- 防火設備・特定防火設備(0.5mm)-所要時間:約3分
- 壁(0.9mm)-所要時間:約15分
- 室名等・EV・階段(0.5mm)-所要時間:約13分
- 歩行経路、歩行・重複距離(0.5mm)-所要時間:約3分
- 平面図ー断面切断位置、断面図-躯体・斜線制限情報(0.9mm)-所要時間:約8分
- 断面図-天井高・室名、詳細(0.5mm)-所要時間:約5分
- 平面図-詳細:什器・植栽等(0.5mm)-所要時間:約20分
- 完成!
- まとめ
- 最後に…おすすめの通信講座「Studying」
はじめに
実際に私が作図をしていた順番で紹介します。
- フリーハンド ー 赤線 、 平行定規等 - 青線 で表示
- 2時間で作図した時の所要時間を表示
- シャーペンは、0.5mmと0.9mmを使用(図面にメリハリをつけるため)
参考にしてみてください!
面積表(0.5mm)-所要時間:約2分
フリーハンド
計算の上部にどの場所の面積なのかを書いておくと「自分でチェックする際」や「試験官が採点する際」に分かりやすくなるため、オススメします!
寸法(0.5mm)-所要時間:約12分
平行定規
早く作図するポイント
- 寸法の点は、「●」ではなく「/」で書く
- 同じ寸法が続く場合、「〃」で表現する
- 折りたたみ縮尺スケール8面 15cm
自分が実際に使用していた「スケール」です。
折りたたみ縮尺スケールは、柔らかい素材で軽いため、早く測定できます!
平面図-壁芯、断面図-下書き線(0.5mm)-所要時間:約18分
平行定規
早く作図するポイント
- 下書き線は、はみ出して書いてOK!
- 大梁、小梁の寸法をあらかじめ決めておくことが重要!(例:大梁-500×800、小梁-300×600)
柱(0.9mm)-所要時間:約5分
テンプレート
テンプレートを使って書くことで作図時間が早くなります。
- バンコ 三角定規45°テンプレートプラス
自分が実際に使用していた「テンプレート」と「三角定規」が一緒になっている商品です。
この定規の□の8番で柱を書いていました!
建具(0.9mm)-所要時間:約10分
フリーハンド
エスキス:1/400検討における「赤で表現した建具」の位置を確認しながら、描いていきます。
早く作図するポイント
- 引き違い窓・引き違い戸は、三本線の表現でOK!(窓枠等の表現はしなくて大丈夫!)
- 周辺環境を考慮しながら、自然採光や自然排煙をクリアできるように開口部はできるだけ設けるようにしましょう!
- 階段の開き扉は、避難方向に向かって開くように計画します。そのため、1階と2階以上では方向が反対になるので注意が必要!
PS,EPS,DS(0.9mm)-所要時間:約3分
フリーハンド
エスキス:1/400検討における「青で表現したPS・DS・EPS」の位置を確認しながら、描いていきます。
- 「建物用途」「規模」「計画する設備」によってPS・DS・EPSの大きさは変わります。設計課題が決まったら、シャフトの規模を確認しましょう!
- PS・DS・EPSの位置は、できるだけ上下階同位置に設けるようにしましょう!(配管距離を短くするため)
延焼ライン(0.5mm)-所要時間:約3分
平行定規
エスキス:1/400検討における「太赤で表現した延焼ライン」の位置を確認しながら、描いていきます。
- 延焼ラインが道路境界線と被る時でも、描く必要があります。注意しましょう!
防火設備・特定防火設備(0.5mm)-所要時間:約3分
フリーハンド
エスキス:1/400検討における「〇赤で表現した防火設備」の位置を確認しながら、描いていきます。
- 1/400検討において「〇:防火設備」「●:特定防火設備」で表現しています。
- 防火設備や特定防火設備は、一つでも忘れてしまうと大減点になってしまいます。注意しましょう!
壁(0.9mm)-所要時間:約15分
平行定規
早く作図するポイント
- 「平行定規」を使用して、壁芯に沿って描いていけばいいので、壁はエスキス用紙を見ないで作図していきましょう!そうすることで、作図スピードが早くなります!
室名等・EV・階段(0.5mm)-所要時間:約13分
フリーハンド
早く作図するポイント
- 階段における「蹴上」「踏面」「階段幅」の検討は、エスキスの際に済ましておくと、スムーズに作図をすることができます。
歩行経路、歩行・重複距離(0.5mm)-所要時間:約3分
定規
- 歩行距離算定時において、「室内」は斜めに移動できますが、「廊下」は直線しか移動できません。注意しましょう!
平面図ー断面切断位置、断面図-躯体・斜線制限情報(0.9mm)-所要時間:約8分
平行定規
断面図-天井高・室名、詳細(0.5mm)-所要時間:約5分
フリーハンド
平面図-詳細:什器・植栽等(0.5mm)-所要時間:約20分
フリーハンド
- アピール文は、最低でも各図面2つ程度を目安に書きましょう!
完成!
まとめ
この記事では、「2時間二刀流製図法(平行定規+フリーハンド)」という自己流の製図法を紹介しました!
2時間で作図をできるようになれば、エスキスに3時間の時間を費やすことができますし、何といっても、心の余裕がでるようになりました。今回の記事が、皆さんの役に立てていれば嬉しいです!
下記の記事では、学習の参考となる令和6年度(2024年度)一級建築士製図試験「大学」のまとめ記事を掲載しています!合わせてご覧になってください!
最後に…おすすめの通信講座「Studying」
独学の方や金銭的に資格学校に通うことが難しい方に「Studying」がオススメです!
スマホやPCで動画講義が見れるので、隙間時間に学習できます!
無料講座もあるので、ぜひ下のリンクから試してみてください!
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