この記事では、一級建築士学科試験の受験生の方々が効率的に「“再生・保存”のまちづくり」を学習できるように写真付きで“特徴” “過去門”をまとめています。
記事を読むメリット
- 写真付きで“再生・保存”のまちづくりを見ることができる!
- それぞれの“再生・保存”のまちづくりの特徴をつかむことができる!
- 出題された過去問を解くことができる!
ひよこ君
日本における“再生・保存”のまちづくり事例をまとめてるよ!暗記したい方は、ぜひブックマークして、繰り返し学習してみてね!
日本における“再生・保存”のまちづくり10選
有田町(佐賀県)
特徴
- 古くから陶磁器の町として有名であり、歴史的価値が高い建物が数多く残っている町並みから1991年に「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている。
- 有田町は「棚田」という特徴的な景観を持つ稲作地であることから、豊かな自然を活かした町づくりにも取り組んでいる。
- 佐賀大学有田キャンパスなどの教育施設が充実しており、子育て世代も住みやすいまちとなっている。
過去問(平成15年:No.24)
Q. 佐賀県の有田町は、江戸時代以来の町家を保存し、活用するとともに、耐火煉瓦塀の復元や裏通りの整備等のまちづくりを進めている。
A. ○(正しい)
掛川市(静岡県)
特徴
- 掛川市は江戸時代から掛川城下の宿場町として栄えた地域で、城下町としての歴史を活かした街づくりを“住民”と“行政”が一体となって行っている。
- 郊外に大型店が進出したことにより、商業機能の低下が見られたため、再びにぎわいを取り戻すことを目的に「TMO構想づくり」が行われている。
※TMO(タウン・マネージメント・オーガニゼーション):まちづくりをマネージメント(管理・運営)する機関
過去問(令和2年:No.11)
Q. 静岡県掛川市では、「生涯学習都市宣言」を行い、その一環として官民が協力し、地区計画を定めて掛川城の城下町としての歴史を活かした城下町風まちづくりを推進している。
A. ○(正しい)
北九州市(福岡県)
特徴
- 地域課題を自ら考え解決するために地域が一体となった住民主体の地域づくり活動を行っている。
- 小倉の中心部において遊休不動産を活用し、雇用創出を目指す“小倉家守構想”を中心に「リノベーションまちづくり」を進めている。
- エコまち法の制定を受け、低炭素まちづくり計画を策定し、積極的に都市の低炭素化に取り組んでいる。
過去問(令和3年:No.11)
Q. 福岡県北九州市では、民間自立型による家守(やもり)事業者の設立や定期的なリノベーションスクールの開催により、遊休不動産を活用した「リノベーションまちづくり」が実践されている。
A. ○(正しい)
黒石市(青森県)
特徴
- “八甲田山などの自然環境”や“城下町らしい歴史あるまち並み”の景観は、市民の暮らしを豊かにし、多くの訪れる人々を惹きつけている。
- にぎわいのあるまちづくりを進め、黒石らしい良好な景観の保全・形成を推進するため、一定規模以上の建物を建築をする場合に届出が必要な「景観計画」を策定している。
過去問(令和2年:No.11)
Q. 青森県黒石市では、中町の「こみせ」と呼ばれる降雪や日差しを避けて通れるようにした木造の軒下の歩廊が続く町並みを、伝統的建造物群保存地区に指定し、保存に取り組んでいる。
A. ○(正しい)
倉敷市(岡山県)
特徴
- 白壁土蔵のなまこ壁や町屋の格子窓などが続く町並みが、倉敷川沿いの柳並木と一体になっており、調和した街並みを形成している。
- 美観地区内のほとんどの建物が2階建てで、2階部分は低く建てる計画としている。
- 全国でも早い時期から町並み保存の重要性に着目し、昭和30年代から“行政”と“住民”が一体となって保存活動を行っている。
過去問(令和2年:No.11)
Q. 岡山県倉敷市では、本瓦葺塗屋造りの町屋、土蔵造りの蔵、白漆喰になまこ塀が建ち並ぶ倉敷川畔を「美観地区」とし、景観の保全を図っている。
A. ○(正しい)
札幌市(北海道)
特徴
- 4つの骨格軸(駅前通、大通、創成川通、北三条通)と展開軸(東4丁目線)、3つの交流拠点(札幌駅、大通、創世)を中心とした都市開発事業により、機能の集積と高度化を図っている。
- 都市再生のために高度利用を図る「都市再生特別地区」となっており、用途制限や建ぺい率・容積率・高さの最高限度・斜線制限・日影規制などのあらゆる規制制限を適用除外できる。
過去問(令和3年:No.11)
Q. 北海道札幌市では、都市再生特別地区の指定により、建築物の形態意匠の制限の他、建築物の高さの最高限度や敷地面積の最低限度を定めることで市街地の良好な景観形成に取り組んでいる。
A. ✕(誤り)記述は「景観地区」についての内容となっている。札幌市には「景観地区」の指定はない。
高松市(香川県)
特徴
- 高齢者にやさしいまちづくりを目指し「タウンマネジメント」の中核を担うとともに、民間を主体としたまちづくりを実施している。
- 2022年から市民全員がデジタル技術を活用でき、誰もが、どこからでも利便性を享受できる「スマートシティたかまつ」の実現を目指している。
- ※「タウンマネジメント」…住民・事業主・地権者等が主体的に“ソフト面”と“ハード面”の両面を管理している。
過去問(令和3年:No.11)
Q. 香川県高松市では、タウンマネジメント・プログラムにより、第三セクターを設立し、地域住民や事業者、地権者を主体としたまちづくりが実践されている。
A. ○(正しい)
松山市道後温泉本館周辺地区(愛媛県)
特徴
- 明治27年に建設された道後温泉本館を中心に歴史漂う景観まちづくり・情緒あふれる景観形成がなされている。
- 車道(県道)を東側(市道)に振り替えて“歩行者専用道路”に整備し、安心・安全な景観広場を確保している。
- 景観計画だけでなく、地元による景観ガイドラインに基づいた“景観まちづくり”が継続して実施されており、今後も官民協働の連携が期待できる。
過去問(令和4年:No.11)
Q. 松山市道後温泉本館周辺地区(愛媛県)は、シンボル性・公共性が高い歴史的建築物の周辺を、道路の付け替えを行うことで歩行者のための空間とし、軌道で使われていた手加工の敷石を舗装に再利用することで歴史的建築物と調和した景観づくりが行われた。
A. ○(正しい)
南九州市知覧(鹿児島県)
特徴
- 旧街道沿いの両側に石垣・生垣が続いており、地域全体が自然をよく取り入れた「庭園都市的な造り」となっている。
- 防衛を兼ねた城塁型の地割、先が見通せない屈曲した通りが残る武家屋敷群となっている。
- 「個性と魅力が輝く,質の高い暮らしとにぎわいに満ちた交流のまちづくり」を基本理念として、都市づくりを目指している。
過去問(令和2年:No.11)
Q. 鹿児島県南九州市の知覧は、「パタン・ランゲージ」に範をとったまちづくり規範により、明治時代の大火からの復興によって形成された、蔵造りの歴史的町並み景観の保全が実践されている。
A. ✕(誤り)防衛を兼ねた城塁型の地割、先が見通せない屈曲した通りが残る武家屋敷群であり、各屋敷の庭園、生垣など自然と調和した景観が形成されている。
最上郡金山町金山地区(山形県)
特徴
- 金山町金山地区は銘木「金山杉」の産地で知られ、、江戸時代に羽州街道の宿場町として栄えた場所である。
- 蔵や白壁・切り妻屋根の木造家屋(金山型住宅)、水路網や周囲の山々の緑と調和し、落ち着いた街並みを形成している。
- 水と緑の散歩道、空き地を活用した広場や公園、特産の杉材を活用した屋根付き木橋なども整備されている。
過去問(令和4年:No.11)
Q. 最上郡金山町金山地区(山形県)は、町の基幹産業である木材を活用した住宅の表彰制度や、建築物の屋根や外壁に関する景観条例の制定、教育施設等の公共施設の建て替え、歴史的建築物の改修による景観づくりが行われた。
A. ○(正しい)
ひよこ君
以上で、事例の紹介は終わりだよ。
下記に建物事例のまとめ記事を載せておくよ!ぜひ他の事例もチェックしてみて!
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