この記事では、一級建築士学科試験の受験生の方々が効率的に「ニュータウンの事例」を学習できるように写真付きで“概要” “特徴” “過去門”をまとめています。
記事を読むメリット
- 写真付きでニュータウン事例を見ることができる!
- それぞれのニュータウンの特徴をつかむことができる!
- 出題された過去問を解くことができる!
ひよこ君
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日本におけるニュータウン11選
川越一番街(埼玉県)
概要
- 所在地:埼玉県川越市
- 計画年:1999 年~
特徴
- “大きな鬼瓦の屋根” “黒漆喰の壁” “分厚い観音開きの扉”などの特徴がある「蔵造り」の建物が立ち並ぶ町並みとなっている。
- 江戸の景観を受け継ぐ重要な歴史的遺産として一番街周辺は、平成11年12月に「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている。
- 近年では新しい建築物も、景観を壊さないように工夫され、新しいものと古いものとが調和した街づくりが行われている。
江戸村のとくぞう – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=56194668による
過去問(平成28年:No.10、令和2年:No.11)
Q. 川越一番街(埼玉県)では、「パタン・ランゲージ」に範をとった町づくり規範により、歴史的町並みの景観の保全が実践されている。
A. ○(正しい)
Q. 川越一番街(埼玉県)では、「パタン・ランゲージ」に範をとったまちづくり規範により、明治時代の大火からの復興によって形成された、蔵造りの歴史的町並み景観の保全が実践されている。
A. ○(正しい)
環状第二号線 新橋・虎ノ門地区(東京都)
概要
- 所在地:東京都港区
- 計画年:2012年~
特徴
- 「立体道路制度」を活用し、環状第二号線を整備するとともに道路の上空・路面化における建築物等の整備を一体的に行っている。
- 緑豊かな道路空間と沿道の建築物等が一体となり、品格とにぎわいのある景観形成を推進している。
- 「虎ノ門ヒルズ」が有名で、地下部分に環状第2号線地下トンネルを内包させ、幹線道路と施設建築物を一体的に整備している。
過去問(平成30年:No.10)
Q. 環状第二号線新橋・虎ノ門地区(東京都)においては、道路の上空及び路面下において建築物等の整備を一体的に行うことができる「立体道路制度」を活用し、この地域における居住機能や文化・交流機能の導入、業務機能の質の高度化等を図っている。
A. ○(正しい)
くまもとアートポリス(熊本県)
概要
- 所在地:熊本県
- 計画者:熊本県知事、磯崎新等
- 計画年:1988年~
特徴
- 近代化により、ありふれた建物が機械的に建てられてしまった経緯から「機能性だけでなく、後世に残る文化的資産を創造する」ためにアートポリス事業が始まった。
- アートポリスを円滑に実施するために“アートポリスコミッショナー”を指名し、設計者の推薦・指導・助言等を行っている。
- 2024年現在の“コミッショナー”は、伊東豊雄氏が務めている。
過去問(平成28年:No.10)
Q. くまもとアートポリス(熊本県)は、環境デザインに対する関心を高め、都市環境・建築文化等の向上を図るために、「コミッショナー」が設計者を推薦する手法が採用された事業である。
A. ○(正しい)
港北ニュータウン(神奈川県)
概要
- 所在地:神奈川県横浜市都筑区
- 計画年:1965年~
特徴
- 「乱開発の防止」「都市農業の確立」「住民参加のまちづくり」「多機能複合的なまちづくり」を基本理念として計画された。
- 地区内の緑道を骨格とし、公園や民有地の斜面樹林などを連結させたオープンスペース計画「グリーンマトリックスシステム」を定め、緑資源を保存している。
- 二つの駅(センター北、センター南)を中心に位置している「タウンセンター」は、港北ニュータウンの核に位置づけられている。
過去問(平成13年:No.24)
Q. 港北ニュータウン(神奈川県)は、公園、保存緑地と緑道、歩行者専用道とを結ぶネットワークをもつニュータウンの例である。
A. ○(正しい)
小布施町(長野県)
概要
- 所在地:長野県上高井郡
- 計画年:1970年代~
特徴
- 文化的な建物を守りながら整備する「修景」を行い、統一感のある街並みを形成している。
- 「内は自分のもの、外はみんなのもの」をコンセプトとし、古いものを生かしながら、現代の生活にあった暮らしを実現する空間形成をしている。
- 4つ(町民、地場企業、大学や研究機関、町外る企業)の協働を大切にし、町民だけでなく、町外の応援者と一緒にまちづくりを進めている。
過去問(平成30年:No.10)
Q. 小布施町(長野県)においては、北斎館の開館を契機に、「住まいづくりマニュアル」に基づき、町の歴史、風土、特徴を住まいづくりに役立てようとする住民主導のまちづくりを行っている。
A. ○(正しい)
千里ニュータウン(大阪府)
概要
- 所在地:大阪府 吹田市・豊中市
- 計画者:大阪府企業局
- 計画年:1958年~
特徴
- マスタープランを策定し「近隣住区方式」に基づき、道路・鉄道・公園・学校・商店などを総合的・計画的に配置した。
- 近隣住区方式による日本で最初の大規模なニュータウン。
- 住民の安全のため“歩車分離”をしており、道路から入り込んだサービス用のクルドサック(袋路)を設ける「ラドバーン方式」が採用され、静かな空間を提供している。
過去問(平成13年:No.24)
Q. 千里ニュータウン(大阪府)は、近隣住区方式による我が国最初の大規模なニュータウンの例である。
A. ○(正しい)
高蔵寺ニュータウン(愛知県)
概要
- 所在地:愛知県春日井市
- 計画年:1960年~
特徴
- 日本の高度成長を支えた最初期の大規模住宅地であり、“日本三大ニュータウン”の一つ。
- 中心部に商業施設を集約した「ワンセンター方式」が特徴で、周辺に賃貸住宅・分譲集合住宅が立地し、その周辺を戸建住宅が囲んでいる。
- 2021年から10年、20年先を見据えた「高蔵寺リ・ニュータウン計画」が策定されている。
過去問(平成13年:No.24、平成28年:No.10)
Q. 高蔵寺ニュータウン(愛知県)は、マスタープランにおいて、ニュータウンセンターから枝状に連続するペデストリアンデッキを計画した大規模なニュータウンの例である。
A. ○(正しい)
Q. 高蔵寺ニュータウン(愛知県)は、高度経済成長期に名古屋圏に流入し、増加した人口の受け皿として、「近隣住区」等の都市計画理論に基づき開発された我が国で最初のニュータウンである。
A. ✕(誤り)高蔵寺ニュータウンは、“近隣住区方式”からの脱却を目指す「ワンセンター方式」が採用されている。
筑波研究学園都市(茨城県)
概要
- 所在地:茨城県つくば市
- 計画年:1980年~
特徴
- 東京の研究機関を計画的に移転することで過密緩和を図り、高水準の研究と教育を行うための拠点を形成することを目的に計画された。
- 緑豊かなゆとりある都市環境を形成する「田園都市」となっている。
- 総距離約48キロメートルにもおよぶ「歩行者専用道路(ペデストリアンデッキ)」が整備されているのも特徴の一つ。
過去問(平成28年:No.10)
Q. 筑波研究学園都市(茨城県)は、東京への一極集中を緩和するために、職住一体の「田園都市」として構想されたものである。
A. ○(正しい)
富山市(富山県)
概要
- 所在地:富山県富山市
- 計画年:2005年~
特徴
- 人口減少と高齢化社会への対応をするため、持続可能な「コンパクトシティ」形成を推進した。
- 路面電車やバスなどの公共交通機関を充実させ、居住・商業・ビジネス・文化などの都市機能を集積させることにより、中心市街地の活性化を目指した。
- 特に日本初の本格的LRTである「富山ライトレール」は、市民や観光客の足として活躍している。
過去問(平成30年:No.10、令和3年:No.11)
Q. 富山市(富山県)においては、持続可能なコンパクトシティの実現を目指し、LRT(Light Rail Transit)を導入することで、公共交通の活性化、公共交通沿線地区への居住促進、中心市街地の活性化等を図っている。
A. ○(正しい)
Q. 富山県富山市では、レジリエンス戦略を策定し、自然災害による大きな被害や少子高齢化等の社会構造の変化に直面しても、速やかに復興し、さらに成長する能力や強靭さを有する都市づくりに取り組んでいる。
A. ○(正しい)
長浜市(滋賀県)
概要
- 所在地:滋賀県長浜市
- 計画年:2011年~
特徴
- 江戸時代~明治にかけての建造物が残る街並み「黒壁スクエア」には、年間200万人以上の来訪者が訪れる名所となっている。
- 黒壁スクエアとは、黒漆喰の壁が印象的な「黒壁ガラス館」を中心とした長浜駅付近に広がる場所の総称。
- 地域の垣根を超えて、連携する機会を持つことで、積極的な挑戦を続けるまちづくりを進めている。
過去問(平成30年:No.10)
Q. 小布施町(長野県)においては、明治時代に建築された黒漆喰仕上げの建築物を保存・改装し、この建築物を核とした街並み「黒壁スクエア」を中心にして観光振興によるまちづくりを行っている。
A. ✕(誤り)「小布施町(長野県)」→「長浜市(滋賀県)」
横浜市(神奈川県)
概要
- 所在地:神奈川県横浜市
- 計画年:2004年~
特徴
- 国際化への対応・環境問題・駅としての魅力向上・災害時の安全性確保などに取り組み、「国際都市の玄関口としてふさわしいまちづくり」を進めている。
- “みなとみらい21地区”や“高速鉄道”“ベイブリッジの整備”などにより、大規模な都市計画を行っている。
- 「クリエイティブシティ・ヨコハマ」を実現するために歴史的建造物の保存や鉄道高架下等の活用を行っている。
過去問(平成30年:No.10)
Q. 横浜市(神奈川県)においては、「クリエイティブシティ・ヨコハマ」の実現を目指し、歴史的建造物や鉄道高架下等を活用した文化芸術活動を支援するための拠点づくりを行っている。
A. ○(正しい)
ひよこ君
以上で、事例の紹介は終わりだよ。
下記に建物事例のまとめ記事を載せておくよ!ぜひ他の事例もチェックしてみて!
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