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【H26年出題】耐力壁における対応とポイント/一級建築士製図試験

製図試験

平成26年度一級建築士製図試験の課題において、“耐力壁”が要求される課題が出題されました。一度出題された課題は、今後も出題される可能性が高いため、把握しておく必要があります!

私は一級建築士製図試験を3回受験しており、角番(3年目)でなんとか合格することができました。しかしその3年間、過去に出題された課題を何度もこなすなど、たくさん遠回りしてきました。

そこでこの記事では、“耐力壁”の課題が出題された際に受験生の方々が迷わずに解答できるように計画の仕方をまとめて解説します。

「この記事を読むメリット」

  • “耐力壁”における対応とポイントが分かる!
  • 関連する計画の要点(記述)の解答例が分かる!

私が3年かけて培ってきたノウハウや経験を凝縮しました。計画で迷いたくない人は最後まで読んでください!

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はじめに

平成26年度の試験において「耐震性に配慮し、必要に応じて耐力壁等を設ける。」ことが要求され、梁伏図に耐力壁を記載するように指定されました。
これより、下記に関する基本的な知識が問われたことが推測されます。

  • 耐力壁の配置(平面・立面バランス)は適切か。
  • 全構面数の10%程度の耐力壁を確保しているか。
  • 耐力壁の壁厚は適切か。
  • 開口周比(r0)の規定を満足できているか。

近年の試験では梁伏図は要求されていないため、平面図に耐力壁を記載させる可能性があります。また計画の要点(記述)に付随して“耐震計算ルート”を問われる可能性があるため、しっかりと対策をしておきたいところです!

対応とポイント

耐力壁の配置-平面バランス

試験に出題される用途の建築物は公共性が高く、「安全性」「耐震性」が求められます。そのため、X・Y方向それぞれに全構面数の10%程度の耐力壁を確保する必要があります。

また配置においては、以下の点に注意が必要です。

  • 建物をX・Y方向で2分した際に左右の壁量に大きな差がないバランスの良い状態とする。
  • 左右の壁量に差が生まれた場合、少ない側の壁量を300mmとし、剛性バランスをとる。
  • 建築物の中心側から外壁に配置するほど、ねじれに抵抗する効果が高くなる。

耐力壁の配置-立面バランス

立面配置においては力の流れを明快にし、立面バランス「剛性率」に配慮する必要があります。
そのため“上下同一位置(連層)に配置する”、“市松模様に分散させて配置する”の2パターンが理想的です!

ですが、そう簡単に上手く配置できないと思うので、バランスよく配置することを心掛けていきましょう!

吹抜け部に面する外壁

階段室やエレベーターなどの吹抜け部に接する外壁側の耐力壁は、水平力を伝達するスラブがないため、剛性が低くなります。注意が必要です!

開口周比

耐力壁とみなせる場合の開口周比(r0)の規定が定められており、0.4以下になるように計画しなければなりません。
しかし試験中にプランを考えながら、開口周比(r0)の計算を行うことは現実的ではないため、こういう計算があることだけ把握しておきたいところです。

著者「ひよっこ」
著者「ひよっこ」

もし計画の要点(記述)で出題された場合「耐力壁は、開口による剛性低下を考えたうえ、バランスが良くなるように配置した。」という解答で逃げましょう!

関連する計画の要点(記述)

耐力壁の平面・立面バランス等、配置計画において考慮したこと

Q. 耐力壁の平面・立面バランス等、配置計画において考慮したこと

A. 解答

  • 安全性・耐震性に配慮するために耐力壁の数全後面数の10%以上を確保した。
  • 水平力の伝搬を高めるために1階~3階までの連層耐力壁とした。
  • 耐力壁に開口を設ける場合は、開口周比が0.4以下となるように計画した。
  • 耐力壁の配置計画においては、開口による剛性低下を考えたうえ、バランスが良くなるように配置した。

建築物の特性に応じて採用した耐震計算ルート

Q. 建築物の特性に応じて採用した耐震計算ルート

A. 解答

  • 平面計画の自由度が高く、耐震性を確保しやすい耐力壁付ラーメン架構を採用し、耐震計算ルートには、大地震時の建物の安全性を確保することのできる保有水平耐力の検討を行う「ルート3」を採用した。
ひよこ君
ひよこ君

以上で、耐力壁における対応とポイントの説明は終わりだよ!

ぜひこの記事を活用して、しっかりと対策をしよう

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