一級建築士学科試験を勉強する受験生において、計画「建物事例」の問題に苦労している方は、非常に多いと思います。ですが、写真付きで設計の特徴を把握することで暗記がしやすくなります。
一級建築士学科試験に出題された建築物を中心に新潟県の建築巡りをしてきました!
この記事では、図書館等複合施設「まちやま」(設計:隈研吾氏)について設計の特徴を多くの写真を用いて、まとめています。
過去に出題されていない建築物ですが、有名な建築物のため、今後出題される可能性があります。ぜひチェックしてみてくださいね!
この記事を読むメリット
- “まちやま”の建築概要を知ることができる!
- “まちやま”の設計特徴を知ることができる!
- “まちやま”の写真を見ることができる!
建築概要
- 所在地 :新潟県三条市元町11−6
- 主要用途 :図書館
- 設 計 :隈研吾建築都市設計事務所
- 施 工 :本館-福田・桑原・長谷川興産 特定共同企業体、多目的ホール-加賀田・米山 特定共同企業体
- 敷地面積 :13,613.08㎡
- 建築面積 :2,771.64㎡
- 延床面積 :5,112.73㎡
- 階 数 :3階
- 構 造 :RC造、一部S造
- 竣 工 :2022年
- 公式URL :https://sanjo-machiyama.jp/
Strelka Institute for Media, Architecture and Design – https://www.flickr.com/photos/strelka/14211195438/, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=44599115による
“まちやま”とは?
「“学ぶ” 図書館」「“見る” “触る” 鍛冶ミュージアム」「“学ぶ” 科学教育センター」機能が一体となった図書館等複合施設です。
市民公募により「まちやま」という名称がつけられました。
まちの中にある大きな山のような施設の形状とその中に“楽しさ” “知識” “学び”がつまっている様子をイメージして名前がつけられたそうです。
設計の特徴
外壁・屋根を覆う“木パネル”
建物全体の外壁や屋根を県産杉の“木パネル”で覆っている外観が特徴的です!
木パネルで覆うことにより、図書館の堅苦しい印象を払拭し、柔らかい印象を与えていると感じました。
半屋外空間“通りドマ”
“本館”と“サイエンスホール”をつなぐ半屋外空間です。
北側にある“ラボひろば”から南側にある“グラウンドひろば”へ通り抜けることができるため、地域の人達は気軽に寄ることができると感じました。
不定期で「マルシェ」や「キッチンカー」などのイベントも行っていて、多くの人達で賑わうそうです!
自分が訪ねた時は、学生がテーブル席で勉強をしていました。
周りの自然を感じながら過ごせるので、気持ちよさそうでした!
開放的な“3層吹抜け”
1階の児童書架コーナーに“3層吹抜け”が設けられています。
中2階の児童書架、3階の静寂閲覧室の様子が一望できます!
一画にエラールピアノが設けられていて、開館音楽を奏でる『エラールオープニングベル』を週末(土・日)限定で演奏しているそうです。
3層吹き抜けなので、よく響き渡りそうですね!
空間を緩やかに仕切る“メッシュカーテン”
図書館が休館日の際は建具ではなく、“メッシュカーテン”により空間を仕切っているようです!
“メッシュカーテン”にすることによって、区画を仕切る際に閉塞感を少なくしていると感じました。
町工場をイメージさせるディテール
配線・配管むき出しの“天井”
内部は、木ルーバーを散りばめた配線・配管むき出しの“天井”が目立ちます。
これはものづくりの町(三条)の町工場をイメージしたデザインだそうです。
“打ちっぱなしコンクリート”の梁
「打ちっ放しコンクリート」の梁も同様です。細かい意匠にも工場の町(三条)のリスペクトが感じられます!
子ども連れでも安心な“児童書架コーナー”
1階の入り口付近に「児童書架コーナー」が設けられていました。
入り口が近いことにより、災害が起こった際には、小さなお子さんでもスムーズに避難ができると感じました!
また総合カウンターから近いので、セキュリティー面もバッチリです!
おむつ交換台がある“子どもトイレ”や“授乳室”が併設されているので、赤ちゃん連れでも安心して利用できそうです!
歴史を伝承する“鍛冶ミュージアム”
ものづくりのまち(三条)で受け継がれてきた鍛冶の精神や知見・歴史・技術を学ぶごとができる場所です。
「鍛冶とは何か?」という根本的なテーマを学べたり、三条市で製造された鍛冶製品を見ることができます!
一休みできる“たたみコーナー”
2階の一般開架スペースの一角に「たたみコーナー」がありました。
勉強で疲れた時には、ここで一休みができますね!
作業に集中できる“カウンター席”
3層吹き抜け空間や開口部に面する所に「カウンター席」が設けられています。
一席ごとに照明と電源コンセントが設けられているので、集中して作業を行うことが出来ます!
意匠と一体となった“蹴上げ吹出口”
2階の児童開架スペース付近の階段に「蹴上げ吹出口」が設けられていました。
室内意匠を邪魔せずに快適な室内空間を形成していますね!
“サイン計画”
立体的な“案内図”
1階の総合案内図は、木材で造られており、黒い部分は鉄を黒皮仕上げという特殊な加工をしたものだそうです。
立体的なデザインでかっこいいです!
分かりやすい“書架サイン”
書架サインは個性的なフォントでデザインされており、すごく分かりやすいです!
歩行困難者のための“おもいやり駐車場”
庇が伸びている入り口の近くに「おもいやり駐車場(車椅子使用者用駐車場)」が配置されていました。
歩行が困難な「障がい者、高齢者、妊産婦」が車を停め、雨や雪に濡れずに入ることが出来るため、バリアフリー対応もばっちりです。
隣接施設“ステージ えんがわ”
建築概要
- 主要用途 :多目的広場
- 設 計 :手塚建築研究所
- 施 工 :外山組
- 敷地面積 :1,693.95㎡
- 建築面積 :341.17㎡
- 延床面積 :277.62㎡
- 階 数 :1階
- 構 造 :W造
- 竣 工 :2016年
- 公式URL :https://sanjo-machiyama.jp/stageenagawa/
“ステージ えんがわ”とは?
「ステージ えんがわ」は、各種イベント会場として多目的に使用できる施設です。「まちやま」に隣接しています。
木造で造られていて、壁や扉といった内部を隔てる機能が存在しないため、地域に開かれた親しみやすい空間を形成していました!
建物内にある食堂「三条スパイス研究所」では、カレーをメインとした様々なスパイス料理を楽しめるそうなので、寄った際はぜひ食べてみてはどうでしょうか。
いつでも自由に利用できますし、毎月イベントが開催されるそうです!
以上で、「まちやま」の紹介は終わりだよ!
一部分しか魅力を伝えきれていないので、ぜひ訪ねて体感してみてね~!
↓下記の記事では「新潟県内のおすすめ建築物16選」をまとめて解説しています。
最後に…おすすめの通信講座の紹介「Studying」
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