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【設計の特徴】十日町情報館(内藤廣氏)“図書館戦争”聖地|一級建築士学科試験 新潟県建築巡り

学科試験

一級建築士学科試験を勉強する受験生において、計画「建物事例」の問題に苦労している方は、非常に多いと思います。ですが、写真付きで設計の特徴を把握することで暗記がしやすくなります。

一級建築士学科試験に出題された建築物を中心に新潟県の建築巡りをしてきました!

この記事では、映画「図書館戦争」のロケ地にもなった十日町情報館(設計:内藤廣氏)について設計の特徴を多くの写真を用いて、まとめています。

過去に出題されていない建築物ですが、有名な建築物のため、今後出題される可能性があります。ぜひチェックしてみてくださいね!

この記事を読むメリット

  • “十日町情報館”の建築概要を知ることができる!
  • “十日町情報館”の設計特徴を知ることができる!
  • “十日町情報館”の写真を見ることができる!

≫ 日本における名作図書館の建物事例はこちらから

建築概要

  • 所在地  :新潟県十日町市西本町2丁目1−1
  • 主要用途 :図書館
  • 設 計  :内藤廣建築設計事務所
  • 施 工  :鹿島・丸山特定建設共同企業体
  • 敷地面積 :13,007.00㎡
  • 建築面積 :3,083.32㎡
  • 延床面積 :4,498.49㎡
  • 階 数  :2階
  • 構 造  :RC、一部PC造
  • 竣 工  :1999年
  • 公式URL :http://tokamachi.ceclib.com/WebOpac/webopac/index.do

“十日町情報館”とは?

新潟県の十日町は、市街地積雪が4.5mと大変な豪雪地帯で、一年の半分近くを雪と共に暮らさなければならないような地域です。

このような地域において、図書館の機能を超えて、物理的・精神的な意味合いでも、多くの人が群れる広場のような場所になってほしいという願いから建設されました。

ひよこ君
ひよこ君

2013年に上映された「図書館戦争」のロケ地で、今でも多くのファンが訪れる“聖地”になっているよ!

設計の特徴

“PCaのポストテンション組立工法”による陸屋根

屋根部分において、プレキャストコンクリートのポストテンション組立工法を採用することにより、長いスパン計画を可能にしています。

この工法により、屋根の上に雪を載せたまま大空間を創出しています!

著者「ひよっこ」
著者「ひよっこ」

同じ設計者である内藤廣氏が設計した「海の博物館:収蔵庫」でも同様の工法を採用しています!

「海の博物館」収蔵庫
Micra – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=28388649による

屋根を支える“巨大な柱”

大きな屋根を支える柱は、現場打ちの高強度高流動コンクリートで打設し、ポストテンションをかけて造られています。

※ポストテンション方式とは…硬化後のコンクリートにPC鋼材を挿入し、直接圧縮力を加えることで、コンクリートの強度を上げる施工方法。

ひよこ君
ひよこ君

「ポストテンション方式」は、一級建築士学科試験の施工でよく出題される内容なので、ぜひチェックしておこう!

冬の暗さを回避する“トップライト”

豪雪地地帯における冬の暗さを回避するために「トップライト」が設けられています。

“雨漏れは起こさないの?”と疑問を抱いた方もいると思いますが、以下の方法で雪処理対策を施しています。

  1. トップライトに添って線上に電熱融雪を行う。
  2. 結露防止のデリベントファンを設ける。

自然光を取り込む“ハイサイドライト”

“ハイサイドライト”を設けることで、明るすぎない適度な自然採光が内部に入り込み、図書館特有の気品が漂っています。

「河岸段丘」をイメージした“吹き抜け空間”

十日町市は、信濃川が流れることで形成された階段状の地形「河岸段丘」の風景が魅力の一つです。

一般開架スペースの吹抜け空間は、その「河岸段丘」「知のステップ」をイメ―ジして計画されています。

緩やかなスロープが設けられているので、車椅子使用者の方でもスムーズに移動することができると感じました。

「河岸段丘」のイメージ
著者「ひよっこ」
著者「ひよっこ」

自分が高校生の頃、映画「図書館戦争」を鑑賞した時に、この空間が強烈に印象に残っていたので、実際に見れて感動でした!

天井空間を構成する“ラック”

天井内の“照明”や“スプリンクラー設備等の配管類”をラックを設けて、一つにまとめて計画されています。

意匠の一部となった“筒状ダクト”

2階における大空間の空調において、建物外周にダクトスペースを設けてペリメーターゾーンを形成し、足りない部分は中央部に“筒状のダクト”を立ちあげて計画されています。

“できるだけ設備に拘束されない自由な空間をつくりたい”という設計者の意図があったようです。

“筒状ダクト”の様子

DEN(巣穴)のような“おはなしのへや”

「児童開架スペース」の一角にDEN(“巣穴”を意味する)のような“おはなしのへや”が設けられていました。

小さな子供たちに“絵本の読み聞かせを行う空間”となっているようです。靴を脱いでリラックスした状態で聞くことができますね!

分かりやすい“配架案内サイン”

柱部分に巨大な“配架案内サイン”が設けられていました。

遠くからでも一目でわかるサイン計画となっています!

ひよこ君
ひよこ君

以上で、「十日町情報館」の紹介は終わりだよ。

過去に出題はない建築物だけど有名な建築物なので、ぜひ覚えておいてね!

↓下記の記事では「新潟県内のおすすめ建築物16選」をまとめて解説しています。

最後に…おすすめの通信講座の紹介「Studying」

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